昔に比べて食用油の種類がずいぶん増えたように感じている人は多いのではないでしょうか。
たとえばオリーブオイル一つとっても、実に多くの種類がありますよね。
体にいいとされるオイルが続々と紹介されている昨今、油によっていったい何がそんなに違うのでしょうか。
【良く見かける表示「中鎖脂肪酸」って何?】
いろいろなオイルが並んでいる売り場を見ていると、中鎖脂肪酸という言葉が目に付くことはありませんか。
健康オイルとして売られている油に表記されていることが多く、何となく体にいいということはわかりますが、そこにはどんなメリットがあるのでしょう。
サラダ油など一般的な油の主成分である長鎖脂肪酸は、消化吸収された後、エネルギーとして消費されるまでの時間が長いという特徴があります。
一方、中鎖脂肪酸は長鎖脂肪酸の約半分の長さで効率よくエネルギーとなり、脂肪として溜め込まれにくい効果があるのです。
【古くから活用されていた天然成分】
中鎖脂肪酸は、珍しい油というわけではありません。
もともとココナッツなどのヤシ科植物の種子にたくさん含まれる天然成分です。
母乳や牛乳などにも含まれているため、日頃から自然に摂取している成分だったのです。
そしてエネルギー効率がいいという特徴から、古くから医療現場では広く使用されてきました。
消化器系の手術後の患者や、未熟児などへのエネルギー補給など、天然成分で安全性も高いことから広く使用されてきました。
そして今、そんな中鎖脂肪酸が新たに注目され、生活習慣病に不安のある人の体脂肪蓄積抑制効果やスポーツにおけるエネルギー補給など、多くの面で活用が期待されているのです。