よい睡眠のために明るさが重要と言うのは、多くの人が耳にしたことがある話かもしれません。
人間の睡眠を調節しているのは自律神経ですが、この自律神経が明と暗によって時間を認識し、正しく働いているためです。
つまり周囲が暗くなってくるにつれ副交感神経が優位になり、そして夜間になると睡眠に導くためのホルモン、メラトニンが分泌されていく、それにより人はスムーズに入眠できると言う仕組みです。
ですから夜間、強い明かりを目にするのは、睡眠にとってはとても良くないことだと言われています。
代表的なところでは、布団に入ってからのスマホ操作などは、スマホから発生しているブルーライトによって自律神経の働きが乱れ、入眠や睡眠の質に対して著しい影響を及ぼすと言われています。
しかし、だからと言って寝室を真っ暗にすれば良いのかと言うと、人によってはそれも支障が出ることもあります。
部屋が真っ暗、ほとんど何も見えない状態と言うのは、人によっては精神的な不安を感じさせます。
暗闇の中に色々なよくないことを考えてしまい、結果、強い不安に苛まれて眠れなくなると言うことも、決して珍しくはありません。
私もそうしたタイプに該当し、部屋が真っ暗だと、マイナスの方向へ心配や不安の思考が膨れ上がり、眠気が醒める強い不安に襲われることがよくありました。
そこでいろいろ調べてみると、部屋を真っ暗にして不安を覚えてしまう人は、眠るときの照明は月明かり程度の明かるさを意識すると良いと言うことがわかりました。
確かに、夜、暗闇を照らす月明かりは、明るすぎず、やわらかな明かりで心を癒やすような光です。
月明かり程度の明るさと言うのは、具体的には0.3ルクス程度と言われており、これは何となく、ぼんやりと室内が見える程度の明るさです。
早速、私も寝る際にはそれくらいの明るさを保つようにしました。
方法としては、これまでは照明の消灯を選択していたのを、常夜灯を選択するようにしたと言う方法です。
照明の中心部分だけが、仄かに光るような具合で、それがまさしく部屋の中にあらわれた月のようで、妙な安心感を覚えました。
たったそれだけなのですが、真っ暗闇でない分、不安感や圧迫感がなく、ぼんやりと月を眺めているような安心感があり、気がつけば眠りに引き込まれている日が多くなっています。
あくまで私の体験なのですが、睡眠に何かしらの支障を感じている人や、真っ暗闇ではどうも不安を抱いてしまうと言う人は、月明かり程度の明るさを意識してみると良いかもしれません。