昼寝のメリットと、その注意点とは

睡眠は人間にとって、なくてはならないものです。
体を休めるのはもちろん、記憶を整理し、脳をリフレッシュするのに欠かせません。
寝不足が続くと、仕事や家事に身が入らなくなり、様々な支障が出てしまいます。
寝苦しいときこそ工夫して、より質の高い眠りを手に入れたいものです。

 

睡眠の質がクローズアップされることが増えた昨今、昼寝をすることによるメリットが大変注目されています。
海外では多くの国で、健康的な習慣として長く続けられてきました。
食後における昼の睡眠というのは、夜に眠る際の数時間分に匹敵するという話もあるほど有用です。
脳にとってなによりのリラックスタイムとなり、午後からの仕事にも身が入ります。
このため、企業として昼寝をプログラムとしてとりいれているところも多くなりました。
食後は眠くなり心地いい睡眠が得られるものですが、長すぎる昼寝はかえって逆効果になりますので注意が必要です。
昼寝に適切な時間は、20分前後が目安とされています。
これ以上仮眠をとってしまうと、脳の動きが鈍ってしまうなど、デメリットのほうが大きいのです。
また、昼間に多く寝過ぎてしまうと、夜の睡眠を阻害してしまうことにもなりかねません。
また、研究によれば、40分以上昼寝をしてしまうと、メタボリック症候群のリスクが上がることが報告されています。
こうしたデメリットを考慮し、昼寝に入る前には目覚ましをかけるなどして、時間を区切ったほうが賢明です。
また、食後すぐに横になって睡眠をとることは避けなければなりません。
これにより、逆流性食道炎を起こす原因になることがあるからです。
食べたものの消化中は胃の動きが活発になり、胃酸も盛んに分泌されます。
立っていたり座っていたりすれば、胃の内容物が食道をさかのぼる可能性は低いのですが、横になることで通り道ができ胃酸が逆流します。
逆流した胃酸が胃壁で守られていない部分を焼き、逆流性食道炎を起こして、ひどい胸焼けや痛みの不快感に悩まされることになります。
また、お年寄りの場合、気管に雑菌が入る危険性も高まってしまいます。
このため、食後と睡眠は間を開けることが大切です。
これは、昼寝の場合だけとは限りません。
就寝中における内臓の負担を減らす意味合いでも、食後すぐに寝床に入るような生活は改めるべきです。
睡眠をしっかりとることは、生活習慣病などの病気の予防にも繋がります。
人生を健やかに送るためにも、適度な昼寝と、食後から間を開けることを遵守することが重要です。
さらに寝具などにも気を遣いつつ、体が喜ぶ上質な睡眠を心がけていきましょう。