日本の年金問題、そしてベーシックインカムについて。

日本では少子高齢化社会が進み、将来的に公的年金だけでは老後の生活が保てないのではないか、という不安感があります。
そこで注目され始めている制度、「ベーシックインカム」。
最近になってニュース解説などでよく聞かれる、ベーシックインカムとはいったいどういうものなのでしょうか。

 

【ベーシックインカムとは】

ベーシックインカムとは、国民が基本的生活を送るための最低限の金銭を、政府及び行政が全国民に一律配布する制度を言います。
現在の日本の社会保障では、何かがあったときに申請することで現金が支給される制度ですが、ベーシックインカムでは、事情も年齢も関係なく、全国民が平等に給付を受けます。
海外では、ベーシックインカムを本格導入するための具体的な動きが見られるようになりましたが、大半は否決され導入には至っていません。
この制度の導入のためには巨額の税金投入が必要になり、または導入に関わる他制度との複雑な兼ね合いから、導入するための議論を始めることすらが難しいのが実情のようです。

【日本でのベーシックインカム導入】

それでは、日本におけるベーシックインカム導入は現実的なのでしょうか。
日本においても、少子高齢化の流れが止められない中、年金制度を廃止しベーシックインカム型の制度を導入したらどうかという議論は今後たびたび持ち上がることでしょう。
しかし年金制度を廃止するというのは簡単なことではなく、たとえばこれまで各個人が納め続けてきた保険料の取り扱いは大きな問題です。
やはり、全国民の理解を得て制度を変えるのは、実際には不可能であり現実的ではありません。