食べ物の匂いが人間に与える影響とは。

食べ物の匂いには多彩な効果があることは、昔から経験的に知られてきました。
匂いにより腐敗しているかどうかを確かめることができる場合もあり、安全の視標としても重要です。
個性的な匂いがある一方で、穏やかな性質で癒やしてくれる匂いがあり、料理の魅力を底上げするための原動力にもなっています。

 

柑橘類の食べ物には、リモネンやシトラールなどの精油が含まれており、柑橘系のハーブティーを飲むとリラックス作用があるとされています。
薄荷は漢方では清涼感のある解表剤として分類されていることもあり、クールな性質が特徴で、匂いには他の食べ物の臭みを軽減させる力もあるようです。
薄荷の香りをケーキやクッキーに付け足すだけでも、風味が抜群に向上するため、薬味のような効果を引き出すことができます。

紫蘇の匂いを構成しているのは、ペリルアルデヒドと呼ばれる精油成分で、一種の解毒作用があるとされています。
三国時代の華佗にまつわる逸話が語源の一つとされていることからも分かるように、極めて歴史の古いハーブです。
赤紫蘇を梅干しに加えると、防腐や抗菌などの作用が働くと同時に、風味が抜群に良くなるという効果も働きます。