食べ物の匂いが人間に与える影響とは。

発酵させて作る食べ物には、特有な匂いを放つものが多いのですが、人間にとって心地良いものと不快に感じるものに分かれます。
鮒寿しは発酵食品の代表的なもので独特の風味が特徴ですが、発酵のおかげでニゴロブナのタンパク質がアミノ酸に分解されており、極めて良質なタンパク源となっています。
発酵の過程で乳酸も増えることから、鮒寿しにはヨーグルトのような酸味も生まれます。

食べ物の匂いの効果を知ると、各種のスパイスが混合したカレーを食べることは理にかなっていることがわかります。
カレーのスパイスは漢方薬のような組成になっていますが、含まれているシナモンや生姜は辛味のある匂いを発生させて、発汗を促進する性質があります。
カレーに使われているスパイスは、全体的に見ると芳香性健胃の効果を持つものが多くなっています。
カルダモンや生姜だけでなく、ウイキョウやナツメグも同様な性質を持っています。
カレーの匂いを嗅ぐと、芳香によって胃が刺激されるため、結果的には消化液が分泌されて食欲が増進する仕組みです。
実は、カレーのスパイスには胃腸薬に使われる原料も多いのです。