睡眠の質と寝相には、どのような関係があるか

睡眠を効果的に取ることで充実した生活を送ることができます。
睡眠の効果には、疲労回復やストレスの軽減、身体の成長、記憶の定着や学習効果の効率化などがあるとされています。

 

深い眠りとなるノンレム睡眠では成長ホルモンが分泌されること、浅い眠りとなるレム睡眠の場合には、記憶を定着させる作用があると言われています。
ノンレム睡眠の場合には眠りについた直後から発生しますが、レム睡眠の場合には、就寝後、3時間後から周期的に現れ、例えば、記憶を定着させるなどの学習効果を得るには、最低でも3時間以上の睡眠が必要とされています。

効果的な睡眠には就寝中の姿勢が大きく関係するとされており、無意識にとっている姿勢には、仰向け寝、横向き寝、うつ伏せ寝などがあります。
このうち、うつ伏せ寝は非推奨の寝姿勢とされ、理由として、胸を圧迫するために呼吸が浅くなりやすいこと、首に負担がかかりやすいこと、年少も含めて若い人の場合には顎や歯並びに悪影響を及ぼすことがあるためです。

一般的に、仰向け寝、または横向き寝が理想的であると言われています。
仰向け寝で押さえておきたいポイントには、1つに肩口から頭の角度・顔面の角度があり、肩口から頭が10~15度、顔面が5度程度の傾斜がリラックスできます。
いびきをかくようであれば上体を起こすことが効果があり、この場合、タオルで身体の位置を高くすることも方法の1つになります。
また、腰痛があったり寝具の沈み込みが大きい場合でも同様な対処をすることで快適に眠ることができます。
横向き寝のポイントは、頚椎が真っ直ぐになること、肩や腰に負担をかけないことがあります。
右向きか左向きかどちらが理想的かという疑問がありますが、一説としては、心臓は体内でやや左寄りに位置しているために左を向いて寝ると心臓への圧迫が強くなると言われており、気になるのであれば右向きの方が安心して眠ることができるかもしれません。

睡眠中に気になる症状として、いびきがあります。
いびきは睡眠中に気道が狭くなった状態で呼吸をすることで起こり、寝姿勢が悪いために悪化します。
あまりにひどい場合は、命の危険もある無呼吸症候群と診断されることもあり、回避するには、寝姿勢を正すことや、寝る時に上体を少し起こすこと、横向きで寝るなどの寝姿勢の工夫をすることが大切になります。
マットレスや布団の沈み込みが睡眠効果に大きく関係しますので、背骨や腰に負担のかからない適度な固さのあるものを選ぶことも大切になります。